インカムゲインとインフレ
2024年11月03日
インカムゲインとインフレ政策
日本銀行は、2013年1月に、「物価安定の目標」を消費者物価の前年比上昇率2%と定め、これをできるだけ早期に実現するという約束をしています
日本の物価上昇率は2022年後半以降前年比 2%を超過している
今後10年継続してインフレが安定的に毎年2%上昇すると仮定すれば。10年後の物価上昇は現在の30%前後に上昇する可能性が有ります。
年率2%のインフレ目標は10年後の賃料が20から30%上昇する可能性を暗示しています。
都心における賃貸不動産の賃料ですが、急速に空き店舗が無くなりつつあります。
ABC店舗、店舗イノベーション、イマスなどのサブリース業者はほぼ100%の入居率になり、新たな案件探しを始めています。
賃貸借契約には2年毎の更新契約をする普通借家契約と5年、10年と期間を決めて契約する定期借家契約が有りますが、定期借家契約は期間満了で契約が解除され、引き続き賃貸借契約を希望する場合、新たな条件で賃貸借契約を行うことになりますので、将来賃料を値上げしたい場合を想定し、貸主側は定期借家契約を希望するようになります。
借主としては。ここでいくつかの問題点が発生します。
① 賃料の値上げを承諾する。
② 飲食業のように数千万の設備投資を行った場合、5年間で契約を終了されると、投資した設備の減価償却ができない。
③ 飲食業であれ、サービス業であれ、現在の場所の移動には、顧客との信頼関係、信用が損なわれる。
④ 移動に伴って新たな費用が発生するばかりか、移動先が見つからないという問題さえ発生します。
2024.11.02 不動産コンサルティングマスター 遠藤文雄