節分

2023年02月02日

節分

昔、田舎に住んでいる時の節分では農家の人が雨戸をあけ放ち大きな声で福はうち 鬼は外と叫びその声は、周囲の丘にこだましていました。

いま、窓を開け大きな声で 福はうち 鬼は外 と叫ぼうとすると家内から恥ずかしいからやめてくださいとたしなめられ、室内で、小声で、 福は内 鬼は外といい 今年は〇〇の方向に向いて一気に巻きずしを食べるように言われる。

声を出す事取り、食べることが優先されているようです。

 

福は内とは 財産をため込む、情報を集める、友人を集める、子供を作る、豊作を願う、商売繁盛を願う

鬼は外 病気、けが、飢饉、災害、交通事故、盗難、を追い払う

 

節分の掛け声は極めてt単純な庶民の日常の行事になっています。

 

バリ島では、良い神、悪い神を同時に祭っているようです。

 

水の都ベニスでは何百、何千の意匠を凝らした仮面を造り、仮装行列をして楽しんでいます。

 

鬼を払い、仏を祭る仏教では、仏様をはじめとする多くの仏像を本堂に安置し信者に拝ませるが、その多くの寺院の大門には怒り狂う怪物の様な仁王様がいます。

お釈迦様、薬師如来の菩薩は仁王によって守らなければ生きていけないのだろうかと いつも疑問に思う自分がいます。

 

歴史というものは、武器の発達でこの世の世界を作り変えてきているようです。

日本においても、青銅器の刀、鉄検の到来、鉄砲の到来が歴史を変えてきました、青銅器、鉄剣の到来と利用で大和朝廷 天皇が生まれ、鉄砲の到来が、信長、秀吉、家康を生み大砲の到来が薩摩、長州による明治政府を作りました。

西洋においては、武器の発達がローマ帝国、、オスマントルコ、さらに航海技術の発達によりアフリカ、アジア、南米はイギリス、イタリア、フランス、オランダ、ポルトガル、ドイツの植民地となりました。

 

ここにおいて鬼こそこの世の支配者で在り、鬼にならなければ生きていけないのが人間社会の本質なのだということを思い知らされます。

 

鬼とは何か 私は人が人を殺す という所業を行うことだと思っています。

日本における武士道は、人を生かし人間社会を守る哲学だと言いますが、これには疑問が有ります。人間社会の価値観は絶えず変動するものです。

まず宗教によって、次に思想によって、富と取り合いにおいて価値観は変動します。

イスラム教、とユダヤ教の戦い、キリスト教徒イスラム教の戦い、領土の取り合い、資源の取り合いは結局武力での決着となります。

強い武力を持つもの、強い経済力を持つものが豊かに生きられるとういうのも人間社会の現実です。

 

ロシアのウクライナ侵攻も私にはよくわからない構図です、ロシアはウクライナの新ロシア地区の独立とロシアへの帰属を願う多くのウクライナ東部の人たちを守る戦いといい、ウクライナは自国の領土を守る戦いだと言います。ロシアは武力による領土の確保を考えているようです。

遠い異国での戦いにもその国、地域での2000年の歴史の中での、住民の移動、国境の変更があり、難しい問題だと思いますが、ウクライナの国民は自国の何倍もの国力、戦力を持つロシアと戦う気力がどこから生まれるのか不思議です。

 

ここに、ウクライナとロシアの戦闘員はともに人間から鬼に変身しているのだと思います。

銃、機関銃、迫撃砲,戦車、ミサイル、持てる破壊兵器、殺戮兵器を大量に駆使し、敵をせん滅す工夫を、それこそ命がけで考えています。

 

そこにおいて、戦争の最前線で戦うのは男たちです。男は人間の歴史の中で、家族を守る、国を守るなど様々な理由の中でで命を失うのを覚悟で戦争をしています。

 

戦争という人間社会の宿命が終わらない状況の中で、世界の大国は、徴兵制を制度化しています。

1年、2年の兵役の中で全世界の男は武器を持って戦う訓練をしていますが、日本だけは、正式な軍隊がなく、徴兵制度がなく、本物の銃と刀を持った経験のない男が大半というより全てではないかという特殊な国になりました。

 

生死をかけて戦う心構えは、ビジネスの世界でも通じる物が有ります。

韓国、台湾、中国、フィリッピン、インドネシア、タイ、ベトナム、インド等の東南アジア諸国は懸命の努力で国力の増強を図っています。

 

昭和から平成、そして令和の時代日本人の男に国を守りビジネスを支える鬼が少なくなりました。歴史は男たちに 鬼になれ鬼にならなければこの世は生きていけぬ t 戦いに勝てない 家族を守れないことを教えているのですが日本国を守り、企業を守り、家族を守る男は日本にいなくなるようです。

 

女性も、5時に家に帰り土日に家族と暮らす穏やかな男性を好むようになり、男がビジネスの鬼になることは否定するようになってきました。

 

昭和の時代日本は中国より大きな経済力がありましたが、現在中国は日本の1.5倍1500兆貯円の経済力を持ちさらに、国力を増大させいずれアメリカを抜き、世界一の経済大国になり、戦力もアメリカを上回る時代が到来するでしょう。

 

子供たちはお父さんを  鬼だと言って 節分の豆を投げて遊ぶ時代になってきました。

 

年寄りが意見を言うとパワハラと怒り、目標を立てるとこれもパワハラ、若者の意見を否定するとパワハラ、強制的、時代に合わないボケと否定される時代になったようです。

マニュアルが無ければと言いながら、マニュアルは嫌だと言い、会社の目標は自分には関係ないといい、それは自分にはできないし、したくないといいます。したくないことはしなくても良い事由があると言います。首にするというと人権無視、労働基準法違反、横暴パワハラで訴えるという青年が多くなりました。

そとには出たくない、営業は嫌だ、それでは生活できないというとそれは、私を生んだお父さんお母さんが責任を取ってくださいと言われる時代になって来たようです。

 

戦うものが神様になるのもこの世の習い。

東郷元帥、西郷隆盛、山本五十六、宮本武蔵、織田信長、源頼朝、足利尊氏、平将門、と戦いに勝ちその後の日本の歴史を作り上げた人がいる。

 

守るべき仏たちとは 医学、教育、科学技術の発展と普及維持に携わる人たち、彼らもまた医学の発展、科学の発展のために不眠不休で戦っている。彼らこそ、菩薩で在り、観音様で在り、薬師如来の化身かもしれない。

 

遠藤文雄

 

 

 

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