ブランドの作り方
2022年02月25日
ブランドはいかにして出来るか
最近佃リバーシティの中で驚くべき出来事が有りました。
佃リバーシティは石川島播磨重工の造船所跡地92.000㎡にUR都市整備公団,三井不動産が開発した再開発事業で三井センチュリーパークタワー、スカイライトタワー40階建て336戸、シティフロントタワー290戸、リバーポイントタワー290戸イーストタワーズ、6号棟:1988年4月 / 7号棟:1988年4月 / 8号棟:1989年4月 / 10号棟:1991年3月 / Ⅱ:2000年8月 / 新川:1995年6月と日本のタワーマンション開発の草分けです。
この地区の建物は三井不動産による分譲棟とURが管理運営する賃貸住宅に大まかに分かれていますが、建物の構造はあまり変わりないはずですが、建物外装、エントランスは明らかに賃貸住宅仕様と分譲仕様では大きなデザインの格差が有り、今まで賃貸住宅棟に住む方は少し寂ししく思えるデザインでしたが、このところ管理がケンコーレーションに代わり所有者も三菱に変わったようです。
すると、今までのステンレス製のモニュメントが取り払われ、オリーブの大木が植えられました。玄関周りのデザインも一新され黒を基調としたダイノックスが張られ、照明器具、鏡、観葉植物、モニターテレビが置かれ、エントランスロビーにはソファーも置かれました。
少しばかり住む人が誇れるようなデザインに一新されました。
ここで建物は所有者の建物に対する意識、考え方、企業イメージが反映されることになります。
サンフロンティアという不動産会社ここ30年都心の老朽化したビルのリニュアル工事を行いビルの再生事業に成功していますが、いよいよ三井三菱の大企業も丸の内、日本橋の再開発事業の推進と共に、こうした少し古いビルのリニュアル工事も進めているようです。
ビルの全体像、エントランスの表情、エレベーター、空調、インターネット環境の整備、OAフロア、省エネ対策LED照明と少し古いビルの前面改修工事が必要条件になってきました。
又、働きやすい環境、お客様をお迎えする環境デザイン、社員同士のコミニュケーションの確立に役立つフロアデザインと建物に対するテナント側の要求も高度になっています。ブランドは商店の経営者、工場の経営者、ビジネスの経営者たちの商品、経営に対すこだわりの連続性の中で生まれるようです。一流の物づくり、一級の商品、経営システムつくりの連続性。建物の表情はこうした経営者たちの経営理念の表現でもあります。ものつくりの職人、仕事をするビジネスマンを温かく、優しく包み込むのも建物の力です。
遠藤文雄